dog eat dog era SUMMER VOL.2∼欲望の廃教会と夢姦の魔女∼|エロマンガ腐女子向け

腐女子
イケメン魔物とエッチなことするマンガないかな?
tomo
都合よくお前の欲望を叶えてくれるマンガなんてあるわけな・・・あった!
腐女子
さっすがー!早く見せてよ!
tomo
しょうがないから、試し読みだけな!
 

dog eat dog era SUMMER VOL.2∼欲望の廃教会と夢姦の魔女∼|試し読み

dog eat dog era SUMMER VOL.2∼欲望の廃教会と夢姦の魔女∼|腐女子オリジナル

ある日、セオドアの発案で廃教会へ肝試しに行くことになった竜人族の双子。

雨の中教会へ足を踏み入れ、テオは「どんないわくがあるの?」と聞く。

”なんでも、この教会の絵画の女性に願いを言えば、『欲望のゴースト』が願いを叶えてくれるらしい”

まるでおとぎ話のような噂。魔法との関連を…
なんて独り言をいうセオドアをしり目に、テオは面白おかしくお願い事を言い始めた。

『魔女さんにエロいこと出来ますよーに!』

おかしな願いをするな、とセオドアが手を伸ばせば、
瞬間、目の前が真っ暗になった。
困惑するセオドアが闇の中を歩いていくと――

見慣れた部屋の中、ベッドで眠るジェーンドゥの魔女が居た。* * *
「え、っと……これはどういうことかな?」
テオは、なぜか僕のベッドの上ですやすやと眠るジェーンドゥの魔女を指さした。
「そのまんまの意味だよ」
僕はベッドに腰かけ、すーぴーと寝息をたてる彼女の頬をぷにぷにとつつく。
「……あの廃教会で肝試しした直後、彼女が僕を呼び出したんだ。ゴーストだった時の記憶はないけど、多分、魔女さんが僕の『魂』を捕まえる直前に呼んだんだと思う」
「ゴーストに……なったの?」
「……うん。でも、また僕を助けてくれたから、きっと大丈夫だよ。彼女はもう魔女で……僕の大切なパートナーだから」
僕がにっこり微笑むと、テオはほっと安堵の息をもらした。
「よかった……もし彼女が悪いゴーストだったらどうしようかと思ってさ」
「はは、心配してくれてありがとう。テオ」
僕は眠っているジェーンドゥの魔女を抱きかかえ、ゆっくり立ち上がる。
「……僕はこれから彼女と一緒に『魔法のランプ』を探す旅に出る。またそのうち来るよ」
「うん!テオも元気で!」
テオに別れを告げ、教会を出る前にもう一度だけ振り返る。
――さようなら、僕の兄弟……いや、妹か。

* * *
廃教会で、テオに出会った。
でも、そこにはもうセオドアと、魔女の姿は無かった。
「そっか……行っちゃったんだ」
廃教会の窓から外を見て、そんなことをつぶやく。
「また会えるよ!なんたって僕らもう兄妹だから!」と言ってテオがニッと笑った時、私は涙が止まらなかったことを覚えている。
――あれから何年経っただろうか? 私は変わらずこの廃教会に暮らしているし、テオがやって来ることもない。
でも、いい。私はここで十分だ。
『魔女さんにエロいこと出来ますよーに!』
昔、テオが言った言葉が胸に響いているから― * * *
「おーい!ジェーンドゥの魔女ー!」
「……なに」
ジェーンドゥの魔女は、木の上でうたた寝していたところをセオドアに起こされた。
「この絵の女性は誰なの?」
「……誰って、誰でもいいでしょ。ほら、帰るわよ」
「えー!もっとよく見せてくれよー!」
「うるさいわね……あれ、なんか私光ってる?まぁいいや、はよ帰るぞー」
魔女が木から飛び降りると、そこにはもう誰もいなかった。
“あ……いたた……” 私は森の中を歩き続けると、小さな木造の建物を見つけた。
“……誰?” ここは私の屋敷だ。勝手に入って来るなんて、いい度胸じゃない。
“…………” って、あれ?誰もいないの? “ちょっとぉ!どこ行ったのー!?”
「ねぇ、誰かいる?」
テオが廃教会を去って間もなく、背後から声がして思わず振り向く。
「……魔女さん……!」
そこには、僕の大切なパートナーが立っていた。
「え、どうしたのその光……って、」
「いや~それがね、なんかわかんないけどゴーストの頃の記憶が戻ってさあ……あ!テオは?テオはどこ?」
「……テオ……?誰だそれ……」
僕が少し不機嫌な声を出すと、魔女さんはハッとして口を押えた。
「……そっかぁ……もうあの子、いないのかぁ……」
「な、なんでちょっと残念そうなの……?」
「いやぁ……あの子も私の家族みたいなところあったからさぁ……ちょっと寂しいっていうか……」
魔女さんはどこか寂しそうに笑った。すると、彼女の体を包む光が弱くなっていくのが見えた。
「あ、あれ?なんか光小さくなってない?」
「……やっぱり、テオにはもう会えないのかな」
「なんでさ」
僕は思わず少しきつい口調で言ってしまった。彼女はゴーストの頃に家族を失くしているから、きっとまた孤独に戻ると恐れているのだろう。
「テオはまた会いに来るって言ってたよ」
「でも、もう何十年も経ってるし……」
「僕がいるじゃん」
「……え?」
僕は、不思議そうに見てくる魔女さんに、優しく微笑みながら言った。
――だって、テオはもう家族じゃないけど、僕と君の兄妹の絆は、ずっと消えないだろ?――

* * *
“ねぇ、誰?”と聞きながら振り向くと、そこには、小さな男の子が一人立っていた。
「え、えっと……僕はマイケルっていいます」
と、その子は言った。
“……マイケル” 聞き覚えのある名前に、少し首をひねる。そして、ハッと気付いた。
「もしかしてテオの弟?それとも妹ちゃん?」
“あれ?”私はゴーストの頃の記憶が戻ってから初めて自分の声を聞いた。だからなのか、声は私のものだが、口調はどこか他人行儀だった。
「えっと、妹……かな?」
「……ん?どっちだよ」
“この反応は……” 私は、ハッとした表情でマイケルを見る。
そして、ある結論に至った。
“『魔女さん』って、私のことだったのね!”と――
* * *
(ゴーストとして生活していた頃の記憶が戻ったので口調が生前に)
「君さあ、なんでこんなとこにいるの?」
テオの弟らしき男の子が、不機嫌そうに聞いてきた。
「それはこっちのセリフなんですけど」
「いやでもさ、ここ僕の家だよ?」
「え?」
“うそ……もしかして不法侵入?”
「……すみません……すぐ出ていきます」
私は、いそいそと扉の方へ向かい、ドアノブへ手を伸ばした。
すると、急にマイケル君が私の手を掴んだ。
「――っ!ちょっと!何するの!」
“痛い痛い!”「ねえ、テオって誰なの?」
「は、はあ?それ君が聞いてどうするのよ」
「ねぇ、教えてよ」
マイケル君がぐいぐいと私の手を引っ張る。
ゴーストだったころはこんな子供に振り回されなかったのに……今は肉体があるせいか力が弱い。

* * *
“あ、そうだ!”私はふとあることを思いつき、マイケル君の方へ顔を向けた。“君の妹か弟、私の友達かもしれないんだよ!”という期待を胸に。
「マイケル君ってさ、テオって名前聞いたことない?」
「……僕の名前はマイケルだよ」
「じゃなくて!君のお兄さんか弟さんか知らないけど、『テオ』っていう名前の人!」
“もし知っていたら……”と、私は少しドキドキしながら返答を待つ。しかし―……
* * *
「知らない」と答えると、彼女はなぜか少し悲しそうな顔をした。
「そっか……」
僕は、彼女の顔に影が落ちるのを見逃さなかった。
“なんで……”と聞きたかったが、そんな空気ではなかった。彼女はなんだか思いつめているようで、どこか遠くを見つめるような目をしていたからだ。
「……じゃあさ、テオって人に会いに行かない?」
僕がそう提案すると、彼女はハッと我に返ったような表情になった後……ニコッと笑った。
* * *
「ほら、ここ!」
マイケル君が指さした場所を見ると……そこは、かつて私がジェーンドゥの魔女として生活していた廃教会だった。
「へぇ~ここが君の家なんだ」
“よくこんな場所で生活できるなぁ……”と思いながら彼を見ていると、彼は急に私の手を取り走り出した。
「わっ!ちょっと!」
* * *
「テオはね、僕の兄で魔法使いだったんだ」
廃教会の中を案内するマイケル君は、少し悲しそうに笑った。
「そう……なんだ……」
私は、彼の横顔を見ながら言った。
“じゃあ、テオはあの時に死んだんだ……” あの記憶の中でゴーストとして生きていたテオも、すでに死んでいたのだ。でも―……
「ねぇ、私が出会った時のテオってどんなだったの?」
「……えっ?なんか急に生き生きしだしたね……」
“死んでたんだけどね”と苦笑いするマイケル君。
「だって、テオは私に”また会おう”って言ってくれたからね」
“まぁ、もう死んじゃったけど……”という言葉は飲み込んだ。
「すごいね……兄と妹でそんなこと言うなんてさ!」
「……え?」私は思わず足を止める。「いま、なんて言ったの……?」
マイケル君は、私の反応に少し驚いた様子だったが、すぐに笑いながら「僕らすごく仲良い兄弟だったんだよ」と言った。
「そ、そうなんだ……」
私は呆然としながら再び足を進める。そして、ある一室の前で立ち止まり……扉を開いた。
「ここがテオの部屋だよ」
マイケル君が私を手招きする。
“……この廃墟にこんな部屋あったんだ”などと呑気なことを考えながら部屋に入ると―……そこには、キラキラと輝くものが浮かんでいた。
「……なにこれ?」
「あ、もうこんなに光ってる……」
マイケル君が、その光をそっと両手で包み込んだ。
“この光は……”と呟きながらそれを見つめる彼を見て、私は察した。
――――それは、テオの記憶だ―――

* * *
“この記憶は……全部テオのものなんだ” 私は彼の手のひらにある光を見ながらそう思った。きっとこれは、彼がゴーストになる前の記憶なのだろう。だとしたら、彼の大切な思い出だ。でも、私がそれを知るのは……なんだかいけない気がした。
「ねえ、その光どうするの?」
私はテオの記憶のことが気になって、マイケル君へ質問する。すると―……
「え?欲しいに決まってるじゃん」
“なにを当たり前のこと聞くの?”とでも言うように不思議そうな顔をされた。
そして彼は、なんとそのまま光を口に含んだのだ!
「えっ!?ちょっと!」驚いて声を上げるが、もう遅い。「はは、甘い……」
“そりゃそうだよ……”と呆れるが、なんだか羨ましいとも思ってしまった。
“……私の記憶の味って、どんな感じなんだろう”
――その時、魔女として生活していたころの記憶が一気によみがえった。
* * *
『ジェーンドゥさん、お届け物です!』
郵便屋の男が私に手紙を手渡す。それは、兄からのものだった。
“また手紙?