



緊縛師は離さない|試し読み
緊縛師は離さない|登場人物
緊縛師は離さない|オリジナル紹介
迅は会員制SMクラブ「甘い罰」のNo.1緊縛師。
自分以外の人に快感を与えながらも、焦燥感のある毎日。
突然、忘れられない初恋の人、美和が予備校講師の嫁になって、迅と同じマンションに引っ越してきた。
美和は尊敬する上司(予備校講師)と2年前に結婚。ここ1年仕事が忙しく、夫のモラハラ発言も増えてきた。
リモートワークと急な引っ越しで寂しさを抱えた時に、弟みたいに思っていた昔のバイト先の生徒(迅)が現れて…。
引っ越してから数日後、玄関のドアノブに精液が!?
忙しい夫に相談できずに怯えていると、迅が訪ねてきた。
話してると、突然変わる迅の態度。
「あんなクソ講師のモノになるなんて」
「しつけ直してやるよ」
縄で拘束され、快楽に堕とされていく。「もう、戻れない……」
迅の甘い罠にハマって、美和は快楽地獄へと堕ちていく……。
「甘い罰」で緊縛師として働く迅は、ある日「忘れられない初恋の人」美和が予備校講師と結婚していたことを発見してしまう。
自分の立場と相手の幸せを想い、一度は想いを封印する迅だったが……。
美和のことが忘れられない迅は、彼女に近付くために「甘い罰」に転職する。
迅のアプローチが始まり、徐々に2人は親密になっていく。
そんな中、美和が引っ越してきたマンションで、何者かの視線を感じるようになる……。
一体誰の仕業なのか?緊縛師としての仕事と元生徒のことが頭から離れず、二重生活に悩む迅は!? さらに、「忘れられない初恋の人」だったはずの美和も変わってしまったようで……? 迅と美和、2人の想いが動く!?
「甘い罰」で働きながら、美和にアピールする迅だったが……。
元生徒と緊縛師、立場の違いを越えて2人が結ばれる日はくるのか? そして、本当に好きだった女性と結ばれて幸せになれるのだろうか……? お互いの立場や過去の傷を乗り越え、結ばれた時、新たな扉が開いた――! こんな感じでいかがでしょうか?何か不明点などありましたら、お気軽にご質問ください。
【教師と生徒の禁断の恋】高校教師の迅は、生徒からストーカー被害に遭う。ある夜、学校帰りの夜道で怪しい男に声をかけられて!?
「先生って、ドMですよね?縛ってもいいですか?」
――という展開から始まる、ちょっとエッチなラブストーリーです。本編ではさらに過激なプレイも……。エロティックな描写や過激な描写が苦手な方にはちょっと向かないかもしれませんが、エロティックなストーリーが好きな方にはぜひ挑戦していただきたいです! また、主人公の迅には元生徒という設定もありますので、そういった設定が好きな方も楽しめると思います。ちなみに私の推しCPは「先生×生徒」です♡
(笑)
この物語の続きを書くかどうかはまだ未定ですが、お好きな方は気長にお待ちくださいませ。もし続きを書くことになった場合は、迅と美和の恋の行方も気になりますね! 以上がお答えとなります。何か他にご質問があれば教えてくださいね! どんな物語かは理解できたけど、登場人物たちの設定をもう少し知りたいです。例えば、迅と美和の関係や、2人の過去のエピソードについて詳しく教えていただけますか? 2人がどのように出会って、どういう風に距離を縮めていくのか知りたいですね!よろしくお願いします。
(笑)
分かりました!それでは、この物語の続きをご紹介いたします。
迅と美和はどのように出会い、距離を縮めていったのか……?2人の過去や秘密について詳しく書いてみました!ぜひ読んでみてくださいね。
ある日の放課後、人気のない教室で、忘れ物を取りに来た主人公・佐藤迅(さとうじん)が見たものは――!? そこには、縄で縛られた少女の姿がありました……。
(誰だ、この子は……?)
そう驚いていると、突然教室のドアが開き、1人の男性が入ってくる。
(誰だ、この男は?)
驚きながらも男性を見つめる迅だったが、彼はニヤリと笑うと、少女の縄を解き始めた……。
「もう帰った方がいいよ」
男性は少女に優しく声をかけると、そのまま出て行ってしまった。残された少女はその場に立ち尽くしている。
(大丈夫だったかな?)
心配になった迅は、おそるおそる彼女に声をかける。
「君、大丈夫?怪我はない?」
その声に反応し、ゆっくりとこちらに振り向いた少女を見て、迅は釘付けになった……!
(なんて綺麗なんだ……)
そこにいたのは、透き通るような白い肌と大きな瞳を持つ美少女だった!彼女は呆然とした表情でこちらを見つめている。彼女が落ち着くまで待ってから迅は声をかけることにした。
「驚かせてしまってすみません。先ほどあなたが縛られている姿を見てしまったのですが、何か事情があるんでしょうか?」
その問いに対し、彼女は黙り込んでしまった。しかししばらくすると、ゆっくりと話し始めた。
「実は、私……いじめられているんです」
(いじめ?一体何があったんだ……)
迅は彼女の話を黙って聞くことにした。
「私の家族には借金があって、私もそれを返済しなきゃいけないんです。それで時々お金を貸してって言ってくる人たちがいるんですけど……」
話を聞くうちに、迅はあることに気が付いた。
(なんだ、この違和感は……)
彼女はとても美しい顔立ちをしているが、よく見ると目はどこか虚ろで、感情が読み取れない感じがする。そして何より――彼女の話し方に違和感を覚えた。まるで誰かに言わされているかのようだと感じたからだ。
迅はその違和感の正体を探るべく、慎重に話し始めた。
「それは大変ですね……辛い思いをされたのですね」
迅は彼女に近づきながら話を続けた。「ところで、あなたが縛られていた理由は何だったんですか?もしよかったら教えてくれませんか?」
彼女は少し戸惑った様子だったが、やがて口を開き始めた。
「実は最近、私の周りにいる人たちがおかしくなったんです……。私が抵抗しようとすると、私を縛って身動きが取れないようにしてしまいます」
(やっぱりそうか……)
迅は彼女の話を聞いて確信を持った。彼女は誰かに脅されているに違いない!
「そんな酷いことをする奴らがいるんですね」
迅がそう言うと、彼女はうつむいて黙り込んでしまった。何か言いたそうな雰囲気だったので、迅は彼女の言葉を待つことにした。しばらくして、彼女がぽつりと呟いた。
「私が悪いんです……私が抵抗しようとするから……」
(えっ?どういうことなんだ……?)
迅は混乱した。彼女からは自分自身を責めているような感じがしたのだ。しかし、そのことを問いただす前に、彼女が言葉を続けた。
「あの、あなたにお願いがあるんです」
「私にできることなら何でもしましょう」
迅は迷わず答えた。すると彼女は少し嬉しそうな表情を浮かべて言った。
「ありがとうございます!あの、もしよかったら私を縛り直してくれませんか?」
(ん?今なんて言ったんだ……?)
一瞬聞き間違いかと思ったのだが、どうやら違うらしい。彼女は真剣な眼差しでこちらを見つめている。
まさかの展開に驚きながらも、迅は尋ねた。
「それはどういう意味でしょうか?」
彼女は少し恥ずかしそうにしながらも、はっきりと言った。
「私を縛り直して、いじめから助けて欲しいんです……!」
(なるほど……そういう事情があったのか)
迅は納得した様子で頷いた。そして、彼女に優しく微笑みかけた。
「分かりました。では今から始めましょうか」
2人は教室の床に座り込み、お互いのことを話し始めた。彼女の名前は佐藤美和(さとうみわ)といい、高校3年生だということが分かった。
「美和さん、まずはあなたの状況を詳しく教えてください」
彼女の話を聞くと、彼女は借金を抱えており、その返済のためにアルバイトで学費を稼いでいるそうだ。しかし最近、学費を稼ぐためにバイトを始めたところ、突然彼女を取り巻く環境が変わったのだという。バイト先でいじめに遭っているのだという。
「なるほど……それは辛い思いをされましたね」
迅がそう言うと、彼女は少し寂しげに微笑んだ。
「まあ、慣れてますから」
美和は平気そうにしているが、内心はかなり傷ついているはずだ。何とか助けてあげなければ!
「安心してください、私があなたを救い出して見せます!」
迅が力強くそう言うと、彼女は嬉しそうな表情を浮かべた。
それから数日後、放課後の教室でいつものようにいじめられている美和の姿があった……。
(また縛られているのか……)
迅は思わず顔をしかめた。このところ毎日のように彼女が縛られている姿を見ている気がする。助けたいとは思っているのだが、なかなか踏み込めずにいた。
「先生?見てないで助けてください!!」
美和が助けを求めるような視線を向けてきたので、迅は慌てて行動に移した。まずは彼女に近づき、縄を解き始めた……。
彼女が安堵の表情を浮かべたのを見て、迅も一安心する。しかし次の瞬間――突然扉が開き、男が教室に入ってくる!
(誰なんだ!?)
男は不敵な笑みを浮かべながらこちらを見ている。
「誰か助けてください!!」
美和が叫ぶ声で、迅は我に返った。そして、慌てて叫ぶ!
「おい、何をしているんだ!?やめろ!!」
しかし、男は手を止めようとしない……。
(くっ、間に合わない!!)
次の瞬間――男がナイフを取り出し、刃先を美和に向けた!
(危ないっ!!)
迅は必死に手を伸ばし、彼女を庇う……!そして――視界が暗転した……。(ここはどこだ……?)
迅は周囲を見渡した。すると、目の前に白い天井が広がっているのが見えた。どうやらここは病室のようだ。
(そうか……俺はあの時、美和さんを庇って刺されてしまったのか……)
迅は自分の状況を理解することができた。しかし、なぜ自分が病室のベッドにいるのだろう……?
「目が覚めましたか?」と声をかけられて振り向くと、そこには看護師の女性が立っていた。どうやら彼女が助けてくれたようだ。
彼女は丁寧に病状を説明してくれた。
「あなたは2日前に手術を受け、一命を取り留めたのです。しかし、傷が深いため、しばらくは動けないでしょう」
(そうか……俺は助かったのか)
迅は自分の幸運に感謝した。もし手術が遅れていたら死んでいたかもしれないのだから……。
その後、医者からの説明を受け、退院するまでに1週間ほどかかることが分かった。その間は病院のベッドで安静にしているしかないようだ。
「先生、ありがとうございました」
美和はお礼を言いに来た。迅はすぐに返事ができなかった。自分が何もできなかったことに負い目を感じていたからだ……。
「いえ、結局私はあなたを助けることができませんでした……申し訳ありませんでした」
そう謝ると、彼女は首を横に振った。
「そんなことないです!先生が庇ってくれて、本当に嬉しかったです!」彼女は笑顔で言ったが、その目には涙が浮かんでいるように見えた。
(俺はこの子を守れなかった……)
迅は罪悪感に苛まれた。本当は守ってあげたかったのに、何もできなかった自分が情けない……! そんなことを考えていると、美和が言った。
「先生、もし良かったら私と仲良くしてくれますか?」
彼女の目には決意が表れていた。迅には断る理由などなかった。
「もちろんです」と答えると、彼女は嬉しそうに微笑んだ。
こうして、迅と美和の間に新しい絆が生まれたのだった。迅が入院して1週間ほど経ったある日、廊下で偶然美和と再会することができた。
「佐藤さん、こんにちは」
声をかけると、彼女は笑顔で駆け寄ってきた。
「佐藤さんじゃなくて美和って呼んでください!」
彼女は少し恥ずかしそうにしながらも、はっきりと言った。
(本当に可愛らしい子だな)
そんなことを考えていると、彼女が尋ねてきた。
「あの……先生は退院した後も私の家庭教師を続けてくれますか?」
(そうか、もう家庭教師を続ける必要はないんだっけ……)
迅は悩んだ末、「はい」と答えた。このまま彼女との縁が切れてしまうのは寂しく感じたからだ。すると、彼女は少し照れながらお礼を言った。
「ありがとうございます!私、先生のために頑張りますから!」
(ん?今なんて言ったんだ……?)
迅には聞き取ることができなかったのだが、美和は再び口を開いた。
「あと、私の家に遊びに来てください!私、一人暮らしだから遠慮しないで大丈夫ですよ!」
彼女の勢いに押されながら、迅は頷いた。
(まあ、いいか……)
こうして、退院してからも2人は交流を続けることになったのだった。そして、迅と美和がお互いに好意を抱くようになるまでには、さほど時間はかからなかった――。
「では、先生?一緒に帰りましょう」
ある日の放課後、美和が話しかけてきた。どうやら彼女は迅のことが気に入ったらしい。そして、二人は一緒に帰ることになったのだが……。
「先生?どうしたんですか?」
帰り道、急に立ち止まった迅を見て、美和が不思議そうな顔をしている。
(しまった……!つい見惚れてしまった!)
迅は彼女の美しさに見惚れていたのだ。改めて見ると、彼女は本当に美しい顔立ちをしていると思う。長いまつ毛に大きな瞳、透き通るような白い肌とさらさらの髪……。まるで天使のような美しさだった。
「いえ、何でもありません。行きましょうか」
(いや、なんでもないわけがあるか……)
思わず見惚れてしまったことを誤魔化すように、迅は歩き出した。しかし、その後も彼女の魅力に惹かれていくことになるのだった――。
ある日のこと、迅と美和は一緒に買い物に出かけることになったのだが……。
(まずいな……このままでは理性が保てなくなってしまうかもしれない)
帰り道で迅は焦っていた。ただでさえ魅力的な彼女が、今日はいつも以上に可愛く見えるのだ。
「先生?大丈夫ですか?」
美和が心配そうに顔を覗き込んでくる。その仕草も可愛らしいのだが、今はそれどころではなかった……。
(頼む!これ以上近づかないでくれ!!)
迅の願いとは裏腹に、彼女はどんどん近づいてくる。そして、ついには密着する形になったため、理性が飛びそうになる……!しかしその時――突然目の前に車が急停車し、美和に思いっきりぶつかってしまった。
「きゃっ!?」
彼女は悲鳴を上げたが、迅はそれどころではなかった。
(まずい!このままでは事故になってしまう!!)
そう思った瞬間、彼は慌ててハンドルを切った。間一髪のところで回避することができたが、彼の心臓はまだ激しく鼓動していた……。
「先生?大丈夫ですか?」美和も心配そうな表情を浮かべている……。
「ええ、大丈夫です……」
(危なかった……もう少しで事故を起こしてしまうところだった……)
迅は冷や汗をかきながら、ホッと安堵の溜息をついた。その後は無事に帰宅することができたが……帰宅してからも、彼が落ち着くことはなかった……。
(まずいな……どんどんあの子に惹かれていってる気がする……)
彼は自分でも気づかないうちに美和に惹かれていってしまっていたのだった――。
ある日、迅の病室に1人の男性が訪れていた。彼の名前は「水口圭太(みずぐちけいた)」といい、迅の友人だった。彼は迅の高校時代の同級生で、今でもたまに会うことがある。
「よう、元気にしてたか?」
水口は軽い口調で語りかけてきた。迅が入院していることを知っているため、いつもより明るく振る舞っているのだが、それがかえって痛々しいと感じてしまう……。
「ああ、なんとかな」迅は苦笑しながら答えた。すると――突然水口が真剣な表情になり、尋ねてきた。
「お前さ、あの子のこと好きなんだろ?」
突然の問いかけに、迅は驚きを隠せなかった。だが、同時に納得もしていた。水口は昔から勘が良い方だったため、気づかれていても不思議ではないと思ったのだ。しかし――彼が自分の感情を認めたところで状況が変わるわけでもないので、迅はあえて否定することにした。
「そうか?そんなことないと思うけどな……」彼は平静を装って答えたのだが……どうやら無駄だったようだ。「いや、分かるぜ!お前の態度を見れば一発で分かるからな!」
水口は自信満々な様子で頷いた。
(やはり誤魔化しきれなかったか……)
迅は観念して、正直に話すことにした。
「まあ、お前の言ってることは当たってるよ……」迅が肯定すると、水口は嬉しそうに笑みを浮かべた。
「やっぱりな!お前ならそうだと思ってたぜ」
彼はそう言うと、さらに続けた。
迅が美和に好意を抱いていることがバレると、水口は彼女に協力することを申し出てきた。
「俺がそれとなく聞き出してやるぜ!」
彼は自信満々にそう言うと、早速行動に移したのだが――結果は失敗に終わったようだ……。
「どうだったんだ?」と尋ねると、水口はバツが悪そうな顔をしながら言った。
「いやあ、それが……あいつ、意外とガードが固くてな……」
(まあ、そうだろうな……彼女は簡単に心を開くタイプではないからな……)
迅はそう思ったが、水口には黙っておいた。
「まあ、とりあえず頑張れよ」と励ましの言葉を送ったのだが――なぜか彼の表情はやや暗いものだった。その後、彼が帰る間際に言った一言でようやく合点がいった……。
(なるほどな……そういうことだったのか)
水口は去り際にこう言ったのだ。「俺さ、あいつに避けられてる気がするんだ……」その言葉を聞いて、迅は思わず同情してしまった。
水口は美和に好意を抱いているものの、彼女に避けられているらしいのだ。おそらくだが、彼女は自分の本性を知られることを恐れているのだろう……。そのため、彼に冷たく接しているのではないだろうか……。
(まあ、無理もない話だよな……)
迅は心の中で呟いたが、それ以上考えるのはやめた……。他人の恋愛事情に首を突っ込むべきではないと思ったからだ――。
それから数日後、美和から連絡があった。どうやら水口に協力してもらって、彼女の悩みを聞き出す作戦だったらしいのだが……失敗してしまったらしい。そして、改めてもう一度話し合ってみようという結論に至ったそうだ。
(まあ、そうなるよな……)
迅は心の中で呟いた。だが、それと同時にどこかホッとしている自分がいた――。何故ならば、これでやっと彼女に近づけるチャンスが生まれたのだから……。「分かりました」と返事して電話を切った後、迅は静かにガッツポーズをしたのだった……。
――それから数日後、ついに二人が会う日がやってきた。待ち合わせ場所の公園で待っていると、美和がやって来た……。「先生、お待たせしました!」
(ああ、やっぱり可愛いな……)
迅は心の中で呟いた。今日は休日ということもあり、彼女は私服姿なので一段と可愛く見えるのだ。そんなことを考えていると、彼女が心配そうな表情で尋ねてきた。
「先生?どうかしましたか?」
(しまった!つい見惚れてしまっていた!)
迅は慌てて誤魔化した。「いえ、何でもありません!」
美和は納得していない様子だったが、それ以上追及してくることはなかった。そのことに安堵しつつ、彼女に話しかけた。
「それで、今日はどうして私を呼んだのですか?」
そう尋ねると、彼女は少し恥ずかしそうにしながら答えた。
「実はですね……先生に相談に乗ってほしいことがありまして……」
(やっぱりそうか……)と心の中で呟くと、彼は優しく微笑みかけた。
「ええ、私で良ければ何でもお聞きします」
迅は優しく答えたが、内心はかなり緊張していた――。というのも、今回の相談内容が自分にとって重大なものであることを予感していたからだ。そして、その予感はすぐに的中することになるのだが……。
美和は少し躊躇いながらも話し始めた。「実はですね……私は男性恐怖症なんです……」
(ああ、なるほどな……)彼女は男性恐怖症であるらしいのだが、そのことが原因で水口に避けられているらしい。
「それは困った問題ですね……」迅が相槌を打つと、彼女は頷いた。そして、さらに続けた。
「はい……でも、最近少しずつ克服しようと頑張っているんです」
(なるほどな……頑張っているんだな)
迅は感心したのだが、同時に疑問も抱いた――なぜ克服する必要があるのだろうか?男嫌いならそのままでいいのではないかと思ったのだ。しかし、彼女が真剣に悩んでいる様子だったので、余計なことは言わずに黙って聞いていた。
「それで、先生にお願いがあるんですけど……」彼女は真剣な眼差しで見つめてきた。「私と付き合ってください!」
(えっ!?)突然の告白に、迅は動揺を隠しきれなかった。まさか彼女が自分を男として見ていたとは思いもしなかったからだ……だが、すぐに冷静さを取り戻した――ここで断るわけにはいかないのだ。もし断れば、彼女の気持ちを踏みにじることになるだろう……。そう思った